おそらくFXや株などのチャートから分析するテクニカル分析の世界でもっとも有名と言ってもいいくらいの値動きの見方に“レジサポ転換”というものがあり、大体の書籍でも取り上げられていますし、SNSや多くのFXトレードサイトなどでも紹介されています。
もちろん当ブログでもレジサポ転換というワードは使ってもいます。
ただよくよく考えてみたら私がそうなのですが、あまりに当たり前に紹介されていることからレジサポ転換について分析や過去検証をしていなかったので、この機会にしっかりと分析から過去検証まで行っていこうと思います。
この検証結果次第では色んなインジケーターを使う必要もなくなりますし、ラインを何本も引いてどれが効くのかなんて考える必要もなくなるかも知れないので、よかったら最後まで読んでいってください。
簡単にレジサポ転換について説明
レジサポについてはあまりに有名ですし、この記事を見に来てくれているということは“レジサポ転換”についてもある程度は知っていると思いますので、ここでは簡単な説明にとどめようと思います。
レジサポとはレジスタンスライン、サポートラインのことを略した言葉
サポートラインは上昇トレンド中に一時的に下落してきた値動きを下からサポートし再度上昇に戻す役目があるラインとされ、レジスタンスラインは下降トレンド中に一時的に上昇してきた値動きを上から抑え込む役目があるラインに対して使われます。
サポートもレジスタンスも水平ラインの場合もあれば斜めラインの場合もあり、“斜めラインはトレンドラインとも呼ばれます”。
レジサポ転換とは役割が反転すること
例えばそれまでレジスタンスの役割を果たしていたラインがあったとして、このレジスタンスラインを上にブレイクしたあと、同じ価格帯まで下落してきた場合に今度はサポートラインとして効果を発揮することがよくあります。
この逆の場合をサポレジ転換などと言ったりしますが、要はそれまでの役割が反転することを指します。
レジサポ転換のように役割が反転する理由としては、これまで売り優勢だったため下落していたのに対し、買いの勢いが上回ってきたため再度レジスタンスラインまで戻されたことになります。
この場合、売りでエントリーしているトレーダーの損切りはレジスタンスラインの少し上辺りに多く溜まっています。
ここでレジスタンスラインをブレイクしたとなると、それだけ新規の買いの勢いが強い上にこれまでの売り勢の損切り決済で更に買いが入るためブレイクに勢いが出ます。
その後、買い勢の利確決済の売りなどが入り再度元レジスタンスライン辺りまで下げてきます。
最後に買いでエントリーしたいけど押し目を待っていた新規の買い勢+レジスタンスラインをブレイクしたタイミングで損切れなかった人の建値決済なども相まって、結果サポートラインとして機能が反転するという流れになります。
これがレジサポ、サポレジ転換がよく起こる理由になります。
過去チャートからレジサポ転換している値動きを確認
まず第一段階として過去チャートからゆるい条件でレジサポ転換を確認したいと思います。
この時点でそれほどレジサポ転換していないことが分かればこれ以上分析する必要もなくなりますからね。
それではレジサポ転換の分析結果と各チャート画像をご覧ください。
2020年でレジサポ転換した値動きを分析
レジサポ転換分析結果 | |
通貨ペア | GBPJPY(ポンド円) |
時間軸 | 1時間足 |
分析期間 | 2020年1月2日~2020年12月31日 |
レジサポ転換回数 | 36回 |
2020年は36回レジサポ転換がありました。
1年間で36回=約1日に1回はレジサポ転換が起きていると考えるとやはり“レジサポをブレイクした後は役割が転換する事が多い”と言われるのも納得ですね。
2021年でレジサポ転換した値動きを分析
レジサポ転換分析結果 | |
通貨ペア | GBPJPY(ポンド円) |
時間軸 | 1時間足 |
分析期間 | 2021年1月2日~2021年12月31日 |
レジサポ転換回数 | 43回 |
2021年は43回レジサポ転換がありました。
2020年と合わせると2年分の過去チャートからレジサポ転換が合計79回見つかったことになります。
さすがにこれだけの頻度でレジサポ転換しているとなるとトレード手法に取り入れない手はないかと思います。
トレード手法にレジサポ転換を取り入れる価値はある
ここまでGBPJPY(ポンド円)の過去チャートからレジサポ転換を探してきましたが、これはあくまで結果的に“レジサポ転換した”箇所だけを抜き出しただけの話になるので、トレード手法に取り入れるにはまだまだ足りない事が多すぎます。
取り敢えず現段階は“レジサポ転換は確かに結構な頻度で起きているからトレード手法に取り入れる価値はある”という所まで分かった感じです。
これ以降はさらに分析をして“どういった条件の場合にレジサポ転換することが多いか!”まで絞っていきたいと思います。
これで初めてレジサポ転換を使ったトレード手法のルールができることになります。
それでは続きは別記事にて紹介したいと思います。