トレンドラインブレイク手法について分析定義や優位性の根拠

トレンドラインブレイク手法について分析定義や優位性の根拠を説明

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前回、テクニカル分析のラインの中でも有名なトレンドラインについて分析してみました。

私もトレンドが形成されるとチャート上にトレンドラインを引き、そこでの反発を意識したりするため分析してみたのでよければ見てみてください。

トレンドラインは傾向を見るだけじゃない?トレード手法として使える?

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2021年4月15日

ただトレンドラインでの反発について分析はしましたが、あまり実用性のある分析結果ではなかったので、であれば逆にトレンドラインがブレイクされているということになるので、今回はトレンドラインのブレイクについて分析しようと思います。

今回の記事を含め「分析定義」、「分析」、「過去検証」の流れでトレンドラインブレイク手法を確立させて行きたいと思っているので、引き続き記事ができましたがこちらに追記していくので楽しみにしていただければと思います。

それでは分析定義に入りたいと思います。

4時間足のトレンドラインブレイク手法の分析定義

今回は主軸の時間足を4時間足としました。

理由としては、時間足が大きくなればなるだけ“値動きの傾向が見えやすくなる”ので、それだけ“多くの人にも意識されやすくなります”

そして多くの人が値動きの傾向が分かれば分かるだけトレンドも継続したりします。

この“多くの人に分かりやすい”中での一番短期の時間足が4時間足だと私は思っているため、今回は4時間足を主軸にしました。

ただ4時間足レベルになるとそこまでの頻度でトレンド転換はしないため、分析期間としては2018年1月から2020年11月までの約3年間としています。

分析時に見る値動きのチャート画像としては、主軸の時間足としている4時間足、より大きな流れを見るための日足、ブレイク時の値動きを確認するための5分足にします。

トレンドラインブレイクの優位性と根拠説明

今後トレンドラインブレイク手法のルールにもなるかも知れない値動きについて次のようにまとめます。

トレンドラインブレイク手法で優位性のある根拠
  • ブレイクしたラインがトレンドラインである。
  • ブレイク時の足に勢いがある。
  • ブレイクしたことでこれまでのトレンド(目線)が崩れている。
  • ブレイク後にこれまでのトレンドラインの役割が転換している。
  • ブレイク後の押し目がフィボナッチ・リトレースメントの50%以上である。
  • 時間軸で見てもブレイクの方が勢いがある。
  • これまでのトレンドの最高値、最安値から1波でブレイクしている。
  • これまでのトレンドの最高値、最安値から3波でブレイクしている。
  • 大きな足と同じ方向のトレンドラインをブレイクしている。
  • 大きな足の1波の中にできた逆トレンドラインをブレイクしている。
  • 5分足でもしっかりトレンドラインが意識されていたことが分かる。

ブレイクしたラインがトレンドラインである

これは今回の手法がトレンドラインをブレイクしたことを根拠にしているので当たり前ですが、ブレイク元となるラインがちゃんとトレンドを形成した上で引いているトレンドラインかどうかというものになります。

トレンド形成とはダウ理論でいう“高値、安値の両方が更新されている”になります。

ブレイク時の足に勢いがある

勢いについては中々明確なルールを設けるのが難しいですが、今回で言えばブレイクした際の4時間足の1本の長さみたいな感じになります。

それまでのローソク足の値幅と比べてブレイクしたローソク足の値幅の方が圧倒的にあるようであればいいと思います。

なぜブレイクに勢いがあるかを見るかというと、ちゃんと“これまでのトレンドラインがここでも意識された”ことを認識するためです。

この“意識された上でブレイクしてきた”ことに優位性があると考えるからです。

ブレイクしたことでこれまでのトレンド(目線)が崩れている

目線とはダウ理論でいうトレンドのことになります。

例えばダウ理論では高値更新、安値更新で上昇トレンドと判断しますが、この上昇トレンドの押し安値を下回った場合トレンドが崩れたことになります。

もちろん一旦“上昇トレンドが崩れたからと言ってトレンド転換する”とは限りませんが、少なからず多くの人が“トレンドが継続しなかった”と判断します。

つまりは上昇の勢いが一旦弱まったと判断できるわけです。

こうゆう意味から、トレンドラインブレイクのタイミングで目線が崩れたかどうかも大きな要因になってきます。

ブレイク後にこれまでのトレンドラインの役割が転換している

これはレジサポ転換のトレンドラインバージョンです。

ただレジサポの役割が転換するかどうかが分かるのはブレイクのタイミングではなく、ブレイク後の押し目のときになるのですぐに判断できるものではありません。

また押し目でもレジサポ転換の位置まで戻ってこない場合も全然あるので、これはあくまで“分析時に確認する”ためと、“エントリーした際の押し目を想定する”際の目安になります。

ブレイク後の押し目がフィボナッチ・リトレースメントの50%以上である

これもブレイクのタイミングではなく、押し目を待ってエントリーする際の目安になります。

フィボナッチ・リトレースメントの50%以上というのは、個人的にこれくらい戻さないと押し目とは判断できないと私が思っているだけです。

逆に“押し目として50%も戻さない方がブレイクの勢いがある”という見方もあるので、やはり目安というレベルになります。

時間軸で見てもブレイクの方が勢いがある

これは値幅だけでなく、時間的にも判断するためのルールになります。

例えばブレイク元の上昇トレンドの押し安値から前回高値までの時間が20時間だった場合に、トレンドラインをブレイクした下降の時間が10時間であれば、“同じくらいの値幅をブレイクの方が短い時間で動いた”ことになります。

つまりは「ブレイクの時間軸の方が短い=ブレイクに勢いがある」と判断できるからです。

これまでのトレンドの最高値、最安値から1波でブレイクしている

チャートの値動きは少なからず上下しながら進んで行きます。
この上下にある程度のルールを設けて見ていくものがダウ理論になります。

そしてダウ理論的に「安値 -> 高値 -> 安値 -> 高値」の値動きはチャートで見ると「上げ -> 下げ -> 上げ」と見えます。
この上げ下げを波に例えて、「上げ(1波)-> 下げ(2波)-> 上げ(3波)」という風に言います。

そして今回の条件は、このブレイクのタイミングが1波で一気にブレイクしたかどうかを見るものになります。

1波でブレイクするということはそれだけ勢いがあると判断できるからです。

これまでのトレンドの最高値、最安値から3波でブレイクしている

これは先程の波で例えた場合の3波ということになります。

“1波でブレイクしていないということは勢いがない?”と考えれますが、逆に3波ということは少なからず短い足で見るとトレンドを形成したことになります。

つまり小さい時間足ではありますが、“ブレイクしたタイミングで今までと逆のトレンドが形成された”ことになるので、「大きな足のトレンドラインをブレイク」+「小さい足でトレンド形成」と根拠が1つ増えたことになります。

大きな足と同じ方向のトレンドラインをブレイクしている

テクニカル分析では大きな足の中に小さな足の値動きがあります。

例えば日足の上昇トレンドの押し目が4時間足の下降トレンドであったり、この4時間足の下降トレンドの押し目が1時間足や30分足の上昇トレンドであるということです。

今回の分析ルールは、このブレイク元のトレンドの向きが大きな足と同じか、そうでないかを見るということです。

日足も4時間足も上昇トレンドの場合に4時間足のトレンドラインをブレイクしても、それはまだ日足の上昇トレンドの押し目という可能性が残っていることになるので、ブレイクしたからと言っても決済ポイントをよく見極めなければならないですし、そもそもこの場合はエントリーを見送るという判断もできます。

大きな足の1波の中にできた逆トレンドラインをブレイクしている

これは先程とは逆に、“大きな足のトレンドとは逆の向きのトレンドラインをブレイク”したかどうかというものになるので、大きな足で見ると押し目が終わったと判断できる一つの要素になるかと思います。

このブレイクがあった場合は、多くの人が“大きな足のトレンドが継続するかも”という見方になると思うので、より優位性があるかと思います。

5分足でもしっかりトレンドラインが意識されていたことが分かる

これが最後のルールになります。

主軸の時間足が4時間足と中々に大きめの足ではありますが、だからこそ細かい値動きでも確認が必要だと考えます。

4時間の中でも常に値動きはあるので、5分足レベルでもしっかりとブレイク時に勢いや反発などの“人の意識”というものが確認できるかをここで見ていくわけです。

トレンドラインブレイク手法の分析定義や優位性についてまとめ

今回は、このあと過去チャートから分析する4時間足でのトレンドラインブレイク手法について、“分析時の定義”やブレイクした場合“どういった根拠から優位性があると判断できるか”のルールとその理由について説明してきました。

優位性となる根拠については全部で11個になりますが、これを元に分析することでさらに増えたり一つひとつの優位性の重み付けも変わってくると思います。

最終的なトレンドラインブレイク手法ではどのような値動きの組み合わせになるか、引き続き分析と過去検証まで行っていきますので、よければ参考にしてください。

今回の定義を元にした分析、過去検証の記事を公開しました。

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