勝てるレンジ相場とは?レンジ相場で勝てるトレード手法をテクニカル分析で見極める

レンジ相場で誰でも勝てるトレード手法をテクニカル分析から見極める

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FXトレードの為替相場を大きく分けると“トレンド相場”“レンジ相場”の2パターンしかありません。

トレンド相場とは長い期間かけて上昇下降のどちらかに値動きしていくことを指し、レンジ相場とは上昇下降を短期間で繰り返しながらどっちつかずで値動きしている状況を指します。

もちろんこれは見る時間足によって変わってくるので、例えば5分、15分、30分足ではトレンドになっていても、1時間足以上で見るとレンジ中の値動きでしかなかったりします。

とは言え、レンジ相場は全体の7割を占めると言われています。

今回は全体の7割と半分以上の期間を占めるレンジ相場でも、安定して勝てるレンジ相場の見分け方、トレード手法について分析したいと思います。

レンジ相場のエントリー判断をテクニカル分析

今回は2020年の1年間のレンジ相場を分析対象にしてみました。

まず2020年の間に安定して利益を出せそうなレンジ相場は全部で7回ありましたので、それぞれをより詳細に分析していきたいと思います。

基本的に左の画像が1時間足になり、右の画像が4時間足のチャートになります。

2020年1月9日から2020年1月16日までのレンジ相場を分析

まずは2020年1月9日からできたレンジ相場で、期間は7日くらいでレンジ幅は100pipsになります。

1時間足で見ると若干上昇途中のようにも見えますが、4時間足で確認すると完全にレンジ相場だと言えます。

今はもう出来上がったチャートで見ていますが、これを実際に動いていると仮定して分析することが大事になってきますので、その上でどうなればエントリーできるかを分析したいと思います。

まず①の高値を付けたあと②の安値まで下げてきていますが、この時点ではまだ何も見えていません。

次に③の高値で初めて①の高値が意識されたことが分かりますが、利益を出しやすいレンジ相場とは“高値安値が一定間隔の値幅で動いている”相場になるので、この時点では②の安値まで下げるかも、②の安値が意識されるかも分かりませんのでスルーになります。

そして④まで下げてきた所で初めて①の高値と②の安値の両方が意識されたことが分かるので、このタイミングで初めて利益を出しやすいレンジ相場が形成されたことになります。

もしくは、③と④の高値安値で一定間隔のレンジ相場が意識されていることが分かったので、⑤の最チャンスまで待ってエントリーするのもいいかと思います。

後は短期足(今回は15分足)の値動きをみてエントリータイミングをどうするか見てみます。

しっかり逆三尊になっているので、ネックラインを超えた①でエントリーするか、欲を出すならネックラインを超えたあともう一度下げてくることを前提に②でエントリーするのがベストかと思います。

因みに①でエントリーした場合の損切り(逆三尊の安値)は40pips決済ポイントまでは68pipsくらいあるので、リスクリワード的にも問題ないかと思います。

②でエントリーする場合、今は出来上がったチャートで見ているので選択肢に入れていますが実際のトレード中であれば、そのまま上昇していった場合はエントリーを見送る覚悟でいないといけません。

2020年1月9日から2020年1月16日までのレンジ相場-15分足-a

2020年3月27日から2020年4月8日までのレンジ相場を分析

次は2020年3月27日からできたレンジ相場で期間は12日レンジ幅は207pipsになります。

出来上がったチャートで見ると、上昇トレンド途中にできたレンジ相場に見えますが、4時間足で見るとその後もどっちつかずの値動きをしているので、完全なレンジ相場と判断できます。

このレンジ相場は先ほどのチャートみたいに①②③④と順番に高値安値を付けてくれる値動きばかりではないため、分析という意味ではすごくいい例になります。

なぜかと言うと、利益を出しやすいレンジ相場とは“意識されている高値安値の両方が決まって初めて成立”します。

そのため、このチャートでいうと①で高値をつけたあと意識されている安値がハッキリしないまま②が先に高値として意識されています。

そして③の安値をつけたあと④で初めて安値まで意識されたことが分かります。

このタイミングでやっとレンジ相場の水平ラインが引けるので、現実的なエントリーポイントは⑤の安値で反発を確認したタイミングになります。

日付を跨いでいるので実際にエントリーするのは難しそうではありますが、一応ここでも逆三尊をつけているので、ネックラインを超えてエントリーしてレンジ相場の高値までで136pips損切りを逆三尊の安値ちょい下に設定して75pipsになります。

2020年3月27日から2020年4月8日までのレンジ相場-15分足-a

2020年4月21日から2020年4月30日までのレンジ相場を分析

次は2020年4月21日からできたレンジ相場で、期間は9日レンジ幅は163pipsになります。

今回は①の安値をつけたあと②まで上昇し、①の安値が意識されたことが確認できないまま③、④と高値だけ意識されていることが分かります。
②の高値に対して③、④と二回超えようと挑戦していますが、結局超えることができずに⑤まで下降してきましたが、ここでやっと①の安値が意識されたことが確認できレンジ相場の成立です。

理想は⑤のあとにもう一度安値が意識されたことを確認できればいいのですが、ここはそれぞれの捉え方かなと思います。

例えば、既に二回高値を更新しようとしていることから上昇させたい人が多いと判断できます。
そうなると、この人らの損切りポイントを考えると①の少し下だと判断でき、案の定⑤で反発したということは、もう一度②の高値に挑戦してくる確率は高いと取れます。

それでは⑤の5分足をみてエントリーポイントを探りたいと思います。

5分足でこれだけ急な逆三尊ではありますが、一応ネックラインを超えたタイミング(①)でエントリーしたとして決済ポイントまでで152pips損切りを安値少し下に設置したとして15pipsになるので、リスクリワードは最強だと思います。

一応個人的には、5分足とは言えこれだけきれいにレンジ相場のサポートラインが意識されていることが確認できたら、私なら②くらいでエントリーすると思います。

2020年4月21日から2020年4月30日までのレンジ相場-5分足-a

2020年5月26日から2020年5月29日までのレンジ相場を分析

次は2020年5月26日にできたレンジ相場で期間は3日レンジ幅も100pipsで中々判断が難しいものになります。

レンジ幅は100pipsですが期間が3日くらいになると4時間足ではかなり分かりづらいので、今回は1時間足だけの分析になります。

2020年5月26日から2020年5月29日までのレンジ相場-1時間足-a

今回も①で高値をつけたあと、意識された安値を作る前に①が意識された②の高値ができました。
③で安値をつけたあと、若干③の安値か100SMAのどちらが意識されたか難しい感じではありますが、一応④の安値でレンジ相場成立となります。

この場合、高値は既に②で意識されていることが分かっているので再度⑤で反発が確認できればショートでエントリーすることができます。

決済ポイントは③ではなく④となります。

後はレンジ相場の旨味なので、⑥でも反発が確認できれば今度はロングで⑤の高値まで再エントリーできます。

それでは⑤と⑥の反発を5分足で確認します。

⑤はきれいなダブルトップ、⑥もダブルボトムを形成して反転しているのでエントリーも分かりやすいです。

⑤は赤丸で示したネックライン割れのショートでエントリーしたとして、決済まで95pips損切りは17pips、⑥もネックライン超えでエントリーと考えると決済まで82pips損切り30pipsくらいでリスクリワードも完璧ですね。

2020年5月26日から2020年5月29日までのレンジ相場-5分足-a

2020年7月31日から2020年8月11日までのレンジ相場を分析

次は2020年7月31日からできたレンジ相場で、期間は11日レンジ幅は136pipsになります。

この時もまずは①の高値をつけたあと②の安値をつけ、①まで上昇せずに③で前回安値の②が意識されたことが分かります。
そこから上昇しましたが①が意識されたことで④の高値で反発しレンジ相場確定となります。

気持ち的には④のタイミングで反発を確認したらエントリーしたい所ではありますが、今回に関しては一定幅のレンジ相場を形成したとは言え1時間足の100SMAも割っていないですし、4時間足ではまだまだ上昇トレンド中になります。

一定幅のレンジ相場という意味では④で確定ですが、これはあくまで“④までの値動きを見てレンジ相場が確定しただけ”であって、“④で反発したらもう一回レンジ相場のサポートラインまで下げてくるとは限りません”

FXトレードのテクニカル分析は、“決して絶対ではなく、どこまで行っても確率的に高いというだけ”なので、こういった確率が下がりそうな要因を見つけた場合はスルーするのが安定したトレードの必須条件になります。

なので、この場合にエントリーするなら⑤からロングエントリーすることになります。

5分足でエントリーポイントを見てみましょう。

これをダブルボトムと捉えると①がエントリーポイントとなり、この場合だと決済ポイントまで123pips損切り25pipsになります。

また、これをレンジ相場ではあるけど4時間足の上昇トレンドの勢いも考慮して少し強気で攻めるなら②をエントリーポイントにしてもいいと考えます。

この場合は決済までが130pips損切りまでが10pipsになります。

2020年7月31日から2020年8月11日までのレンジ相場-5分足-a

2020年9月10日から2020年9月17日までのレンジ相場を分析

2020年9月10日から7日間の間にできたレンジ相場のレンジ幅は101pipsになります。

このときは期間も7日と長いですが、この間にレジサポとして意識された回数が13回と2020年で分析した中で一番です。

ただ今回も見て分かりますがかなり勢いのある下降トレンド中にできたレンジ相場になるので、高値安値が意識されつつもヒゲで安値更新してきているのが分かりますので、この場合もエントリーするならショートの方が勝てる確率は高いと思います。

まず①で安値をつけたあと②まで上昇、でもすぐに(2時間後)前回安値の①まで下げてきて、③の安値で反発。この時点で①の安値が意識されたことが分かります。
③での反発後もすぐに④まで上昇したが今度は①の高値が意識されて反発。

正直②、③、④がこれだけ短期間で、かつ実体より長いヒゲをつけていることから、この価格帯でレンジを作りそうだとは予想できます。
※トレードしやすい一定間隔のレンジ相場かは分かりませんが。

そして⑤の安値で再度反発して⑥以降のレンジ相場となっているので、大きな下降トレンドの見方も含めると⑥、⑧、⑫のタイミングでショートエントリーを仕掛けるのが勝ちやすいエントリーポイントになると思います。

ただ、次の画像は⑥のチャートを5分足で見たものになりますが、これで決済まで60pips損切りまで40pipsとなります。

もし損切りをレンジ相場のレジスタンス上に設定するのであれば、⑧、⑫はリスクリワード的に五分五分になるのでスルーしてもよさそうです。

2020年9月10日から2020年9月17日までのレンジ相場-5分足-a

2020年12月24日から2021年1月12日までのレンジ相場を分析

これが2020年最後のレンジ相場となりますが、期間は19日と一番長くレンジ幅も175pipsと大きめになります。

これは4時間足を見ると上昇トレンドの始まり辺りで、値幅もありますしきれいな一定間隔のレンジ相場だと言えます。

まず①の高値をつけたあと下降し②の安値で反発していますが、この時点で青丸のレジスタンスラインがサポートに転換しているのが見て取れます。
その後③まで上昇しますが①が意識されて反発、下降してきても案の定②と青丸のサポートが意識されて④で反発という流れになるので、これは読みやすい値動きだったと思います。

それでは最後にエントリーポイントを5分足で探してみましょう。

少し右肩上がりのダブルボトムを作っているので①が妥当かと思います。この場合は決済まで155pips損切りは17pipsになります。

一応もう少し大きく見ると②のエントリーポイントも候補に上がりそうなので印をつけましたが、正直これは後から分析しているから分かることで、実際に動いている相場中であれば①でエントリーし遅れた場合の補助役かなと思います。

この場合も決済までは131pipsあり損切りまでは42pipsなので、リスクリワード的にもまだ間に合いますね。

2020年12月24日から2021年1月12日までのレンジ相場-5分足-a

負けトレードを回避するには危険なレンジ相場を見極める

本記事のはじめにも説明しましたが、レンジ相場とは上昇下降の一方向に進まず、上がったり下がったりを一定期間繰り返しているどっちつかずの相場のことを指します。

そんなレンジ相場も二通りに分けることができ、一つはここまで説明してきたどちらかと言うと勝ちやすいレンジで、つまりは“一定間隔が意識されていることが分かる相場”状況になります。

もう一つがここで説明する“値幅間隔がちょこちょこ変わっているレンジ相場”になります。

同じレンジ相場ではありますが、こちらはどこの高値安値が意識されているかが判断しづらいため“トレードするにはリスクの方が高くなります”

後からこうやって全体像を見るとレンジ相場は分かりますし、そこそこ一定間隔っぽくも見えますが、実際に値動きに合わせて分析していくと危険なことが分かります。

今回の場合だと赤丸で示した高値安値でレジサポラインを引けますが、例えば赤①の高値と赤②の安値の間に青①、②の安値があるので実際に値動きしている状況だと赤②がサポートラインの起点になるとは判断できません。

そして高値のラインとして青④を赤①が意識されたと判断しても、次に赤③で超えられています。

安値ラインも、赤②が意識されて青⑤で反発したと判断していたとしたら赤④で抜けてきていますし、赤④で安値ラインを引き直したとしても赤⑤、⑥で抜けられています。

このように、明確に意識されている高値安値の起点を決めきれないレンジ相場はトレードするには危険ということです。

なので、レンジ相場でのトレード手法を決める際はこのような“危険なレンジ相場には引っかからないトレードルールにする”必要があります。

テクニカル分析から見つけた勝てるレンジ相場のトレード手法まとめ

今回は2020年のGBPJPY(ポンド円)から1時間、4時間足でみたレンジ相場をテクニカル分析してきました。

主に勝ちやすいレンジ相場を元に、危険な(負けやすい)レンジ相場も含めて分析しましたので、最後にこれらをまとめたトレード手法(ルール)を決めたいと思います。

レンジ相場でのトレード手法まとめ
  • 上線、下線の両方が引けて初めてレンジ相場と判断する。
  • レンジ相場の上線、下線は明確に前回高値、安値が意識された場合に引く。
  • レンジ相場の上線、下線を引いて以降、これらをあからさま(10pips以上)に抜ける値動きをしていない。
  • エントリーはなるだけ大きな足でみるトレンド方向に行う。
  • エントリーは5分足など下位足で反転のプライスアクションやチャートパターンを確認して行う。

以上が今回レンジ相場から見つけた勝てる確率が高い(優位性があると判断できる)トレードルールになります。

レンジ相場のテクニカル分析は一旦これで終わりますが、引き続き上記トレード手法にて実際に値動きしている状態で過去検証も行います。

そちらでは勝率や利益、過去検証して分かった新たなトレードルールなども公開していきますので、よければ参考にしてください。