今回はインジケーターの中でも結構人気のあるRSIについて記事にしたいと思います。
記事では、簡単に誰でも分かるようRSIの説明をし、RSIの設定からトレードに活かせるかどうかの分析まで書いています。
トレードへの活かし方もトレンドフォローなのかレンジ相場なのか、またローソク足とRSIのグラフがどういった形の時に活用するのがベストなのかなど分析しています。
それでは参考になると思いますので読んでください。
記事の目次
RSIとはどういったインジケーター?
RSIとは「Relative Strength Index」を略した表記で、日本語だと「相対力指数」になります。
RSIは外国為替(FX)市場などのトレードでよく使われるテクニカル指標の1つで、相場の相対的な強さを測定することで、過買(オーバーバウト)や過売(オーバーソールド)の状態を評価し、取引のタイミングを見つけるのに役立ちます。
RSIを求める計算式はRSIに設定した期間の上げ幅の合計値をA、同期間の上げ幅と下げ幅の合計値をBとした場合、次の式で求められます。
A ÷ (A + B) × 100 = %の数値
インジケーターには基本的にトレンド相場を判断するために使うトレンド系インジケーターと、今の相場が買われすぎか売られすぎかを判断するためのオシレーター系インジケーターという2種類があり、RSIはオシレーター系インジケーターに分類されます。
RSIの知っておくべき使い方
基本的な使い方
RSIをチャートに追加する
取引プラットフォーム(MetaTraderなど)によっては、RSIをチャートに簡単に追加できます。
チャートのインジケーターメニューからRSIを選択し、パラメータを設定します。
一般的な期間設定は14です。
RSIの読み方を理解する
RSIは0から100までの値で表示され、通常RSIが30以下の場合はオーバーソールド(過売)とされ、70以上の場合はオーバーバウト(過買)とされます。
これは、相場が一時的に反転する可能性が高いことを示唆しています。
エントリーとエグジットのシグナルを探す
RSIが30を下回ったら、買いシグナル(ロングポジション)を探し、70を上回ったら売りシグナル(ショートポジション)を探します。
ただし、シグナルをそのまま使うのではなく、他のテクニカル分析やファンダメンタル分析と組み合わせて判断することが重要です。
トレンドの強弱を評価する
RSIが50を超えると、上昇トレンドが強まっていることを示し、50を下回ると、下降トレンドが強まっていることを示します。
トレンドの強弱を把握することで、トレードのタイミングやリスク管理に役立ちます。
ダイバージェンスを探す
価格とRSIが逆方向に動く場合、ダイバージェンスが発生していると言われます。
ダイバージェンスは、トレンドの転換を示唆する強力なシグナルとされています。
価格が新高値を更新してもRSIがそれに追随しない場合や、価格が新安値を更新してもRSIがそれに追随しない場合に注意してください。
複合的な使い方
RSIは単独で使用するよりも、他のテクニカル指標やファンダメンタル分析と組み合わせることで、より効果的なトレード戦略を立てることができます。
以下に、RSIの使い方を補完するいくつかの方法を紹介します。
トレンドラインやサポート・レジスタンスを使う
トレンドラインやサポート・レジスタンスをチャートに描くことで、RSIのシグナルと相場の方向性を確認できます。
例えば上昇トレンド中にRSIがオーバーソールド領域に入った場合、サポートラインに価格が接近していることを確認してから買いポジションを検討することができます。
移動平均線を組み合わせる
RSIと一緒に移動平均線(MA)をチャートに追加することで、トレンドの方向性や強さをさらに確認できます。
例えば、短期のMAが長期のMAを上抜けた場合、上昇トレンドが始まったことを示します。
このシグナルとRSIがオーバーソールド領域から抜け出したことを合わせて判断することで、買いポジションを検討できます。
ボリンジャーバンドを利用する
ボリンジャーバンドは価格のボラティリティを測定する指標で、価格がバンドの上限や下限に接近すると逆方向に動く可能性が高まります。
RSIとボリンジャーバンドを組み合わせることでオーバーバウトやオーバーソールドの状態をさらに確認し、エントリーやエグジットのタイミングを精度良く見つけることができます。
ローソク足のプライスアクションを活用する
プライスアクションは価格の短期的な反転を示す強力なシグナルです。
RSIがオーバーバウトやオーバーソールドの状態にある場合に反転を意味するプライスアクションを使って、トレードのエントリーやエグジットのタイミングをより正確に決定できます。
RSIを使う場合の設定値
実際のトレードでの使い方としては、まずRSIにパラメーターとレベル、表示選択を設定していきます。
表示選択はチャートのどの時間足にRSIを表示するかになります。
レベルについては、RSIはそもそも0〜100%の間で買われすぎ売られすぎを表すインジケーターになるのですが、この買われすぎ売られすぎの基準とする設定値をレベルとして設定します。
デフォルトは30%と70%に設定されているので、RSIの数値が30%以下にある場合は売られすぎ、70%以上にある場合は買われすぎと判断できるということになります。
最後のパラメーターは期間になります。
RSIはある期間の上げ幅や下げ幅を使って求められる数値になるのでとても重要な設定値と言えます。
この期間の設定をパラメーター項目で行います。
デフォルトは14が設定されていますが、他にも9や50など設定している人もいるようです。
以上を設定すればOK。
チャート画面の下部分にRSI専用グラフが表示されたと思います。
あとはチャート上のローソク足とRSIの買われすぎ売られすぎサインを使ってトレードしていくことになります。
過去データを使ってRSIとチャートの動きを分析
先に説明しましたがRSIは相場状況的に買われすぎ売られすぎを判断するために使うインジケーターになるので、トレードで活かすとすれば“トレンド中に発生する押しを狙う場合”か”レンジ相場での上限、下限からの戻しを狙う場合”になると思います。
ただどちらを取っても逆張りトレードになるということです。
一般的にトレードで勝ちやすい手法はトレンドフォローと言われているので、逆張りトレードはしっかり分析、過去検証からの実績がなければリスクの方が高いことになります。
そこでここからは過去データを使ってRSIをどのようにトレード手法に取り入れて行くのがベストなのか分析していきたいと思います。
ローソク足とRSIの動きが逆転してるところがポイント
探せば他にもありそうですが、取り敢えず気になった点としてはローソク足とRSIのグラフの動きが逆になっているタイミングになります。
いくつか参考例をあげます。
参考チャートの一枚目を使ってどういった経緯でこのような値動きになったかを説明します。
まず赤丸1の地点でRSIが70%を超えているため買われすぎ状態だと確認できます。
その後軽く下げた後一気に上昇したところが赤丸2となり、上昇具合に違いはありますがここまではローソク足とRSIは同じ動きをしています。
ここからがポイントで、赤丸2から赤丸3にかけてローソク足は更に上昇し高値を更新していますが、RSIの方は高値を更新していません!
RSIは相場に対して買われすぎ、売られすぎを表すインジケーターになるので、そのRSIが下がっているということは赤丸2から赤丸3まではそれほど買い圧力が強いわけではないということです。
つまり、買われすぎ状態が確認できることからそろそろ売りで入ろうとしている人は多くいるけど、ここから買おうとしている人はそれほどいない状態だということです。
その結果、赤丸3の押し安値まで一気に下落し、それを皮切りにどんどん下げていく流れになっていることが確認できます。
上昇を例に説明すると、1つは買いと売りの攻防の結果買いが勝ち続けて上昇していくパターン。
2つ目は、売りたい人がいない状態で買いだけが入って上昇していくパターンです。
そして2つ目のパターンの場合、相場に少ない投入額で上昇しているだけの状態になるので、当然下げるのも簡単だということになります。
RSIはそれほど買われていないことを表しているのにローソク足だけが上昇しているということは、上の上昇パターンでいう2つ目のパターンだということです。
つまり、赤丸2の地点でRSIが買われすぎを表してるにも関わらずイナゴ的な買いで更にローソク足だけ上昇、でもRSIで確認するとそれほど買われて上がった訳ではないとなると、そりゃ下がりますよね^^
オシレーター系インジケーターのRSIを使ったトレード手法についてまとめ
ここまででRSIについて、RSIをトレードにどう活かせるのかなど簡単な分析まで終わりました。
分析の結果RSIをうまくトレードに使えそうなところまで来ましたので、この後は実際のトレード手法にまで落とし込んで過去検証まで行いたいと思います。
まだ今の段階ではエントリー根拠が見つかっただけになるので、トレード手法にはエントリータイミングや決済タイミングも必要になります。
また今回はマルチタイムフレーム分析(MTF)も行っていないので、次回までにMTFも含めた分析、トレード手法への落とし込み、過去検証までを記事にしたいと思います。
よければまた読みに来てください。